2008年06月28日

贈る玉、飾る花

贈る玉、飾る花

家中のことを一通り終えてお茶の準備をしていた大喬は突然、飛び込んできた夫に驚きの表情を浮かべた。
息を切らせてやってきた夫に水差しから水を椀に注ぎ手渡す。


「孫策様、大丈夫ですか?」
「ああ、大喬、すまん」


水を一気に飲み干してようやく一息付く。
椅子に腰掛けて息を整える。
その間、大喬は夫を微笑ましく見つめる。


「渡したいものがあったんだ。オレ、ずっと忘れていて…悪りぃな」
「孫策様が私に…?」
「ああ、大したものじゃないんだがな。
お前に似合いそうで買った」
「それをわざわざ渡しに?」
「ずっと忘れていて突然、思い出した」


孫策らしい行動に思わずおかしくなる。
きっとどこかに置き忘れて必死で探していたのではないか。


「盤長結にトンボ玉、とても可愛らしいですね」


女性らしい愛らしい髪飾り。
高いものではないのは良く分かる。
大喬は高価なものを嫌う。
それでも丁寧な作り。

大喬は嬉かった。
高価なものではないと言う事もあったがやはり、贈り物を貰えるのは嬉しい。


「ちょっとトンボ玉が外れて修理に出していたんだ。
それをずっと忘れていてな。
見つかって良かったよ」
「孫策様らしいです。孫策様は探し物が苦手なのですね」


くすくすと可愛らしい声で大喬が笑う。


「そうか?」
「はい」
「阿蒙が気付いてくれなかったらきっとずっと探していたな」
「阿蒙は探し物を見つけるのがお上手ですね」
「ああ、あいつには感謝してる」
「ふふ」


盤長結にトンボ玉の髪飾りは大喬の髪を飾る。
愛らしくそして可愛らしく。


「ありがとうございます、孫策様」
「ああ、良く似合ってる」


そっと大喬の髪に触れて孫策はにんまりと少年の様な笑みを浮かべた。
笑って欲しかった。
その笑顔を守ることが出来るのなら。

恥ずかしがる妻を引き寄せてそっと口付けを落としたのだった。






トンボ玉は高価なものですね^^;ちょっとミスった(汗)。
そのままスルーしてくれると嬉しいです(苦笑)。
盤長結、日本では玉房結びと言います。果たして三国志の時代にその結びがあったのか謎なのですが^^;
posted by 藤井桜 at 08:48| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 三國&戦国&大戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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